体づくりというと筋トレが思いつきますが、それって疲れますよね？疲れる筋トレをして疲れない体づくりができるのでしょうか？私が推奨する体づくりは筋肉の力を抜くことです。車のエンジンで例えると、筋トレは排気量を660ｃｃから２０００ｃｃに増やすことです。それに対して筋肉の力を抜くのは排気量はそのままに、アイドリングを下げることです。高年式になり適正なメンテナンスをしていないとエンジンオイルの潤滑や質も悪くなり自然とアイドリングが上がってしまいます。そしてアイドリングが安定しないのと同様に老化というのは立ってるだけで力を入れてしまう現象を引き起こします。これは安定感がないため脚の力を入れて立位を保持しているためです。安定感は骨盤（股関節）・脊椎・肩甲骨などの連動により自然と獲得するものなので、意識的にバランスをとることはできません。年齢を重ね、各関節が固くなり可動域が狭まることで安定感がなくなり、常に力を入れている状態になっているのなら、その反対をすれば必然的に力を抜くことができ、レブリミットまで余裕をもってエンジンを回すことが出来ます。もちろん筋トレも必要ですが、筋トレの後には必ず脱力の練習もしましょう。せっかく作った筋肉を最良の状態で使えるようにしたいのに、力を入れた筋トレで得た筋肉は力をいれる癖がついているため、楽に体を動かすことができるようになりづらいのです。先日、遠くから坐骨神経痛のご相談にいらっしゃったご夫婦は、側弯症や脊柱管狭窄症など病名は色々ついていて確かに骨は曲がっていましたが、30分ほどのパーソナルストレッチの後に力が抜けると歩行が楽にできるようになりました。痛みは力が入った筋肉から出ていたようです。毎日力を抜く練習をすれば、２週間ほどで坐骨神経痛も楽になるでしょう。体の使い方をお教えするのに集中しすぎて漢方薬をお売りするのを忘れるところでした（笑）