さて、そろそろこのシリーズの中身に入って行こうと思います。
　そもそもthese thoseがなんなのか分かっていない高二がいることが驚きなのですが、生徒だけを責めるのは片手落ちかもしれません。そのくらい公立中学の英語は滅茶苦茶で、いったい何を目指しているのか不明です。英語に不自由していない生徒さんは、多分学校以外のどこかで習得しているに違いありません。例えば英会話教室とか教科書準拠ではない塾などです。
　なぜこんな話をしているかというと、１にも２にも大学受験英語は文法なのです。もちろん単語、熟語も同じくらい大切なのですが、正答にたどりつくためにはやはり文法なのです。なぜなら大受の英語はほとんどが選択問題で、当然選択肢には地雷が仕掛けられています。そこで生徒が第一にやることはまず２つを排除することです。その手掛かりの多くが文法というわけです。４つの選択肢から首尾よく２つ外せれば、確率論で50点にはなります。基礎点としてはまずまずでしょう。
　面白いことに中学生までは勉強嫌いだった生徒さんでも、高校の三年間のどこかで必ず「やらないとまずい」と思うようです。過去に当塾の生徒さんの中で最後までやる気なく終わった子はゼロです。例え偏差値40台でも、1対１で上に書いたようなプロセスを丁寧になぞってあげれば、必ずできるようになります。